兵庫県は9日、新たに68人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日当たりの感染者数が2ケタになるのは5日連続で、直近1週間の1日あたりの感染者数は81.7人。県が政府に緊急事態宣言の解除を要請する基準の一つである「1週間の新規感染者が人口10万人当たり10人以下」となるには78人以下を一週間続ける必要がある。
地域ごとの内訳は神戸市で32人、姫路市4人、尼崎市7人、西宮市11人、明石市1人、県の健康福祉事務所管内で13人。感染者の総数は1万7,233人となり、新たに8人の患者が死亡。死者は456人となった。
なお、9日午前0時現在で、入院患者に対応する病床使用率は約58%(うち重症対応は約58%)が使用されており、県の宣言解除要請の基準の一つである「重症病床使用率が50%未満」は満たしていない。一方、宿泊病床の使用率は21%。
厚生労働省の発表によると、兵庫県で10代から80代の5人が英国で広がっている新型コロナウイルスの変異株に感染した。英国に滞在歴がないが、うち1人は変異株に感染した患者の濃厚接触者。ほかの4人はそれぞれが互いに接触しているが、初めに発症した経緯はわからないという。県の担当者は「変異株は従来のものよりも感染・重症化しやすい可能性があるとされているが、十分なエビデンスが得られていない。感染予防対策や患者への対応も従来通りだ」と強調した。