役所広司・仲野太賀で世の中をつく『すばらしき世界』 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

役所広司・仲野太賀で世の中をつく『すばらしき世界』

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 私たちが生活している、いまの日本の社会は、“すばらしい”のか? 人生のレールをいったん外れると、二度と戻れないシステムになっているのではないか? 映画『すばらしき世界』が、2月11日(木・祝)から、OSシネマズミント神戸、アースシネマズ姫路、大阪ステーションシティシネマなどで全国ロードショー。

 下町の片隅で暮らす三上(役所広司)は、見た目はこわもてでカッと頭に血が上りやすい男ですが、優しくまっすぐで、困っている人を放っておけない性分です。しかし彼は、人生の大半を刑務所で過ごした元殺人犯でした。

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 社会のレールを外れながらも、何とかまっとうに生きようと悪戦苦闘する三上を番組のネタにしようとテレビの若手ディレクター・津乃田(仲野太賀)とプロデューサー・吉澤(長澤まさみ)が目論みます。津乃田は、三上をおっかなびっくり密着取材するうち、彼の人間らしさに気づいて……。

 純粋で無垢な男・三上を演じるのは、役所広司。三上の性分に興味を持ち、生活に関わっていく若者・津乃田は仲野太賀。監督は、国内外で多くの映画賞を受賞する西川美和。

写真 メイン

 主演の役所は、人間と人間の関係を丁寧に描く西川監督の姿勢に魅力を感じていたといい、今作のオファーがあったときは「お! 来た、来た、来た、来たーっ! よっしゃー!」と思ったそうです。一方の太賀も、中学生のときに西川監督の『ゆれる』を観たのをきっかけに憧れていたということです。

 これまで全てオリジナルストーリーで映画を撮ってきた西川監督が、初めて小説をもとに取り組んだのが、この『すばらしき世界』。佐木隆三のノンフィクション小説「身分帳」を原案として、3年にわたる丁寧な取材を重ねて脚本を完成させました。

写真 サブ2

 社会の一員としてまともに生きる、とはどういうことなのか考えさせられる映画です。西川監督は、日々やることが裏目に出て壁にぶつかる主人公の様子をスクリーンに映し、観客に「要領よく生きることが正しいのか? こんな理不尽な世の中でいいのか」と突きつけます。


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