毎週日曜午前8時からのラジオ番組『ラピスモーニング』(ラジオ関西)で、神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職、「ラピス和尚」さんの楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っている。そんな感動をラジトピで連載していきます。2月14日放送回の辻説法は「春光日々新」(しゅんこうひびあらたなり)です。
まだまだ寒い日が続きますが、立春も終わり、暦の上では春になりました。バレンタインディーもやってきて、春の予感にワクワク!
「春光日々新」と、今の季節にぴったりな言葉を見つけました。「春がやさしい光を放ち、新しい日々が来るのかな?」、そんなイメージで和尚にお聞きしてみたところ、「その通り!」と和尚。
しかし、いつもながらその先が深いのであります。
春の景色は日を追って変化し、毎日毎日が新しいという意味は、いったいどういう意味なのでしょうか?
それは、「春がやってきて、新しい毎日が来る」ということだけではなく、「自然が新しい季節を迎えていくがごとく、毎日毎日新しい心に改めていく。古いことはさっと忘れて過去のことにする」とのこと。
ずーっと腹を立てていると、思い出してまた腹が立って、また腹が立ってと、その時のことを思い出したり、なぜ腹が立つのか考えてみたり。すると、またまた腹が立つものです。これを根こそぎ解決するには……。
今、この瞬間はどんどん過去になっていきます。そして、時間は1秒ごとに過ぎ去っていくものです。記憶を捨て去るわけにはいかないですが、過去の出来事として笑って思い出せる心のゆとりをもちましょう! ということですね。
古いものをさっと捨てられる「心の切り替え」が、あなたを、あなたの人生を新しくします。それが「春光日々新」なのです!
※みなさまの知りたい禅語もぜひお寄せください!
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