大阪市北区の阪急うめだ本店で、16日、「世界にひとつだけのブライス」チャリティーオークションが始まる。阪急百貨店の人気ブランドが服や小物からヘアメイクまでトータルプロデュースしたファッション人形「ブライスドール」を、オークション形式で販売。利益の全額をこども支援団体に寄付する。
「ブライスドール」は1972年アメリカ生まれ。当初1年で販売中止となったものを、1999年にクロスワールドコネクションズ(CWC)が見出して大人向けにプロデュース。タカラ(現:タカラトミー)によって、日本生まれの新生ブライスが誕生した。大きな頭に華奢なボディの個性的なバランスが特徴で、ファッションなどの分野でキャラクターに起用されているほか、瞳や肌の色、眼差しの角度、髪型、服といったあらゆる要素を好みの仕様に変えられることから、手を加えたブライスをファン同士がSNSで披露し合うなど人気が広がっている。
オークションは、エイチ・ツー・オー リテイリンググループの「一般財団法人H2Oサンタ」が2011年にスタートした。社会貢献団体を紹介する「NPOフェスティバル」と併せて実施。毎年、阪急百貨店に出店するブランドのコーディネートに身を包んだブライスドールをオークション形式で販売し、売上から人形本体価格のみ差し引いた利益全額を寄付している。昨年は46体が完売。兵庫介助犬協会、兵庫盲導犬協会など16団体に計約258万円が寄付された。
9回目の今回は、ワールド(本社:神戸市中央区)のブランド「インディヴィ」と「アンタイトル」に加え、「アナ スイ・ミニ」、「グレースコンチネンタル」など44ブランドが協力。CWCが“ネオブライス誕生20周年特別記念”として制作した1体の計45体を、阪急うめだ本店9階の「祝祭広場」に展示、出品する。
なお今年はコロナ禍を鑑み、会場での入札用紙記入とともにウェブ入札にも対応する。収益は、小児がんや難病のこどもの家族滞在型療養施設を運営する「チャイルド・ケモ・ハウス」、妊産婦や赤ちゃんのいのちを守る活動を行う「小さないのちのドア」など兵庫県内の団体をはじめ、24団体に寄付される。
H2Oサンタ担当者は「困難に直面しているこどもたちのために活動する社会貢献団体への寄付になります。ぜひご参加ください。また、この機会に各団体への興味も持っていただければありがたいです」と呼びかけている。
「第12回 H2Oサンタ NPOフェスティバル」と「世界にひとつだけのブライス」チャリティーオークションは、ともに2月16日(火)から3月1日(月)まで開催(入札期間は2月16日午前10時から3月1日午後6時まで)。詳細は「H2Oサンタ」公式サイトに掲載されている。