兵庫県は15日、新たに27人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日当たりの感染者数が2ケタになるのは11日連続。直近1週間の1日あたりの感染者数は53.9人で、人口10万人あたり6.89人となっている。感染者の総数は1万7,541人となり、新たに3人の患者が死亡、死者は483人となった。
15日午前0時現在で、入院患者に対応する病床使用率は約52%(うち重症対応は59%)、宿泊病床は11%が使用されている。県は政府に緊急事態宣言の解除を要請する独自の基準について、▼(1)1週間平均の新規感染者数が人口10万人当たり10人以下、▼(2)重症病床使用率が50%未満、の両方を1週間続けることが要件。なお(1)については16日にも達成する見通し。
一方、基準クリアの見通しが立っていない(2)について、15日午後に会見した井戸敏三知事は、「回転をよくしていく必要があるが、重症患者の療養は短期間で終わるものではなく、どうしても長期化するため占有率が大きく下がっていかないのが実情だと思う。ただ、発症者数が減っているから、重症者の発生も減るだろう」とした。
県は早ければ週内にも対策本部会議を開く。焦点となっている緊急事態宣言の解除要請について、井戸知事は、「仮定の議論だが、大前提は同一交流圏である3府県が一体となって足並みをそろえること。例えば、兵庫の重症病床の使用率が50%は切っているのだが、期間が1週間経過していないという場合。達成見込みがあるならば、3者が一緒に行動することもあり得ないわけではない。一律に、機械的な判断はしない」と柔軟な対応をとることを示唆した。