兵庫県教育委員会は22日、正当な理由なく女子高校生の自宅に侵入したとして逮捕された宝塚市立小学校の男性教諭(57)を懲戒免職にしたと発表した。男は地方公務員でありながらゴルフスクールを6年以上経営し、被害者の女子高校生はレッスン生だった。
男性教諭は2020年8月19日、宝塚市内の住宅に無断で忍び込んだところを、夏休み中で自宅にいた女子高校生に発見された。物音がしたので声をかけたところ、男性教諭は「何してるんや、鍵くらいかけておけ」と言い立ち去った。男性教諭は県教委の聞き取りに対し、「女子高校生に似た人がふらつきながら走っているのを見かけて、心配になり自宅まで見に行った。(玄関の鍵が)開いていたから入った」などと話していたが、女子高校生は「勝手に(男性教諭に)合鍵を作られていた」と説明したという。
女子高校生の母親が宝塚警察署に被害届を提出。男は10月2日に住居侵入容疑で逮捕された(のちに神戸地検が起訴)。捜査関係者によると、男性教諭は逮捕時、プロゴルファーを名乗っていたという。
職務専念義務のある地方公務員は法律で営利目的の兼業を禁じられているが、男性教諭は「営利目的ではなく、社会教育の一環としてやっていた」などと話しているという。営利目的でなくとも学校長や市教委に届け出が必要だが、いずれも把握していなかった。男性教諭の主宰するゴルフスクールには多い時で50人近いレッスン生がおり、1人あたり最高で1万8000円の月謝を徴収していた。
県教委はまた、2021年2月に校舎内の階段で女子生徒のスカート内を動画撮影した県立高校の事務職員の男(25)を懲戒免職にした。男は県の迷惑防止条例違反容疑で垂水警察署(神戸市)に逮捕され、県教委の聞き取りに事実関係を認めているという。