【『GOGO!ヴィッセル神戸』マッチプレビュー 2021シーズンJ1第2節】
サッカー・J1のヴィッセル神戸応援番組『GOGO!ヴィッセル神戸』(ラジオ関西、パーソナリティー:宮川陽香)の3月1日の放送では、3月6日の明治安田生命J1リーグ第2節ヴィッセル神戸-徳島ヴォルティス戦について、サッカージャーナリストの河治良幸さんに試合のポイントなど、話を聞いた。
河治さんは、徳島のJ1開幕戦(大分トリニータ戦、1-1△)を振り返り、「先制後に追いつかれたが、徳島が目指しているサッカーはできた」と評価。
新たに就任したダニエル・ポヤトス監督は緊急事態宣言の影響で来日できない状況が続くも、オンラインなどでスタッフや選手とコミュニケーションを綿密にとり、前向きに進んでいるようだとチームの内情を語る。
また、今年の徳島のスタイルとしては前監督のリカルド・ロドリゲス氏(現、浦和レッズ監督)が作り上げた、ボールを持ちながら、より高いラインを維持するスタイルを引き継いでいるとのこと。ただし、一方で「プレーモデルやビルドアップの仕方はだいぶ変わっている。大枠は同じも、ディテールが違うところを、選手がどう共有するか」がチームの今後を占うと、河治さんはみている。
そんな徳島と戦ううえで、河治さんがヴィッセル神戸のキープレーヤーに挙げるのは、新加入MF井上潮音選手だ。J1デビューとなったガンバ大阪戦で先発し、80分プレーした20番について、「ボールを持ったときの怖さが出ていた。そのおかげで周りもフリーになったり仕掛けやすくなっていた」「ポゼッションしながら仕掛けることができ、サイドでも中央でも、いろんなポジションに対応できる」と絶賛。今節は昨年も対戦経験のある勝手知ったる相手との試合ということで、さらなる活躍に期待がかかる。
井上選手といえば、今回楽しみなのが、昨シーズンまでともに東京ヴェルディの一員としてプレーしていた、徳島MF藤田譲瑠チマ選手とのマッチアップ。河治さんも、この2人に注目する。ヴィッセルも徳島も、ボールを保持するスタイルのサッカーを展開するだけに、彼らの出来が、試合の趨勢を決めるといっても過言ではないだろう。
「ヴィッセルが徳島に対して、ボールをうまく動かして、高い位置に持っていけると、徳島の攻撃の位置が低くなり、リズムが悪くなる傾向がある。相手の守備をずらしながら、プレスにかからないようにして、勇敢に、高い位置をとることが大事になるだろう」と、河治さんはヴィッセル勝利のポイントも述べた。
3月2日のJリーグルヴァンカップ・大分戦を3-1で勝利し、公式2連勝と幸先良いスタートを切ることができた、ヴィッセル。なかでも、G大阪戦では途中出場でキラリと光るプレーを見せ、大分戦ではゴールも決めた、MF増山朝陽選手の存在感が際立つ。井上選手と同じく、昨年J2を経験し、徳島の戦いを知るだけに、チームメイトから「トラオレ!」と称されるドリブラーがどんな形で登場するのか、その活躍ぶりも含めて目が離せない。
公式3連勝に挑むヴィッセル。昨シーズンのJ2王者・徳島とのアウェイ戦は、3月6日(土)午後2時から鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムでキックオフされる。