厚焼き玉子サンドイッチで知られる京都の「喫茶マドラグ」が、3月17日、兵庫県神戸市の大丸須磨店にオープンする。喫茶マドラグは全国から客が訪れる人気店で、京都以外の常設店は初めて。「寝ても覚めてもサンドイッチ」をコンセプトに、玉子サンドや神戸オリジナルメニューなど約20種類のサンドイッチを揃える。
「喫茶マドラグ」は、京都市中京区で山﨑三四郎裕崇さんが営む。玉子サンドは、60年以上親しまれ閉店した京都の老舗洋食店「コロナ」の主人から受け継いだもので、当時97歳だった主人自らの依頼で山﨑さんが復刻。多い時で1日に100数十食出るという人気ぶりだ。
人気の秘密は、挟み込む分厚いオムレツ。海藻を食べて育った鶏が産む鹿児島産の卵を4つ、牛乳も同量をぜいたくに使い、ふっくらボリューム満点に仕上げる。飽きがこないようにと、デミグラスにトマトピューレなどを加えたコクのあるソースと、香り高いフランス産マスタードとビネガーで酸味を効かせたソースの2種類を使用。天然の昆布だしでうまみを引き出す。
喫茶マドラグの京都府外の常設店は初めて。須磨店は図書館に併設されることから、「マドラグの厚焼きタマゴサンドイッチ」(税込880円)をはじめ、本を読みながら食べられるフードを約20種類、ドリンクを約30種類揃える。
神戸オリジナルメニュー「思い出の味 白鳥」(税込363円)は、ナポリタンスパゲティを挟みこんだコッペパン。出店の縁を結んだ人の忘れられない味を再現したもので、そのメニューを提供していた喫茶店名を名前に盛り込んだ。南フランスのクリームパン「トロペジェンヌ」(税込528円)はスイーツとしても楽しめる。
喫茶マドラグの山﨑さんは「図書館で過ごす時間がより楽しくなり、名谷(みょうだに、大丸須磨店の立地)に来たくなるようなカフェを作りたい。めいっぱいサンドイッチを食べにきてください」と意気込みを語った。