サッカー・J1のヴィッセル神戸応援番組『GOGO!ヴィッセル神戸』(ラジオ関西、パーソナリティー:宮川陽香)3月22日の放送では、今季序盤戦を振り返り、ヴィッセル神戸で活躍したOBに話を聞いた。
2021明治安田生命J1リーグ6試合を終えて3勝2分1敗、勝点11で暫定7位と、まずまずのスタートを切った、ヴィッセル。2007年から6シーズン、クリムゾンレッドのユニフォームでプレーし、現在はタレントとして活躍する近藤岳登さんは、ここまでの頑張りについて、若手の影響が大きいと話す。
開幕戦からDF山川哲史選手、菊池流帆選手、MF郷家友太選手がスタメンに名を連ね続ければ、MF増山朝陽選手やDF初瀬亮選手といった昨シーズンJ2で研鑽を積んだ復帰組も途中出場などでチャンスをつかみ、存在感を発揮。第6節の北海道コンサドーレ札幌戦では、FW佐々木大樹選手やMF中坂勇哉選手といった育成組織出身の選手たちが奮闘し、0-3からの大逆転勝利(4-3〇)に貢献した。
「若手が練習でアピールしたり、よいコンディションを作ってきていることで、(三浦淳寛監督が)若手に試合を託せている」と近藤さんは分析。現在MFアンドレス・イニエスタ選手が負傷により長期離脱中だが、「若手の活躍で、(イニエスタが)帰ってきても簡単に出れるチームじゃなくなってほしい」。
そのなかで、サイドバック(SB)として活躍していた近藤さんが注目したのは、両サイドバックをユーティリティーにこなす初瀬選手だ。第5節の川崎フロンターレ戦(1-1△)では途中出場で左サイドに入ると、終了間際に生まれた菊池選手の劇的な同点ゴールを好アシスト。このプレーについて、「これまでならば、右足アウトで切り返してゴールに向かうクロスを選んでいたのを、縦に突破してクロスを挙げた。あのプレーで『今年は行ける!』と確信した」と絶賛。攻撃参加において新たな選択肢を披露したことで、今後のプレーの幅も広がり、対戦相手としては対応に苦慮するのではないかという。
また増山選手についても、「以前の在籍時は『何かやってくれたらいいなぁ……』という雰囲気だったのが、(アビスパ)福岡から復帰した今年は『活躍する』『何かやってくれる!』というイメージがついた。これはプレーヤーとして大事なこと」と、プレーへの信頼感が増したとコメント。
彼ら若手が途中出場した後、チームが活性化するケースも多く、昨年とは変わって終盤での得点も増えていることもあり、その雰囲気はチームにプラスを与えているといっても過言ではない。(※76分~終了までの得点数が、2020シーズンは34試合で10得点、2021シーズンは6試合ですでに5得点)
最後に、今季右サイドバックで主軸を担う山川選手について、「もともとディフェンシブな選手。守備面では安定している」と述べるも、「右が安定することで左サイドを活かすスタイルがハマっているが、今後は右サイドも起点となれれば。彼自身がアタッキングサードまで行くということではなく、そこが攻撃の起点となり、他の選手を動かしていくこともありだ」とリクエスト。同じユニフォームで右サイドバックを務めた先輩として、さらなる成長への期待を寄せた。