温度に敏感な新型コロナワクチンの、医療機関への安全・迅速な配送に貢献し、早急な地域の活動再開に役立てる。兵庫県内に14あるJA(農業協同組合)などとともに共済事業を展開する、JA共済連兵庫(全国共済農業協同組合連合会兵庫県本部運営委員会)が、30日、兵庫県に50セットのワクチン配送容器を寄贈した。
JA共済連兵庫が贈った「定温輸送パッケージ」は、4つの保冷剤により内部の温度をマイナス20度で12時間保つことが可能で、ワクチンを100バイアル収納できる。現在は、超低温冷凍庫がある施設からほかの施設へのワクチン配送は、冷蔵状態(2~8度)では原則 3時間以内に行うことになっているが、温度が下がることで、より広範囲へ配送できるという。同県への導入は初めて。
JA共済連兵庫の福本博之会長は、「兵庫県のJAグループやJA共済連兵庫では、共済の普及はもちろんのこと、また、地域の活性化に向けて取り組んできたが、様々なイベントが中止になった。そうしたなか、1日でも早いコロナの収束を願い、低温輸送パッケージを寄贈させていただいた」と、その目的と意義を強調した。
なお、3月1日から8月31日まで、JA共済連兵庫はワクチン配送容器の寄贈に加え、JA共済の契約件数に応じて、1件100円を医療機関・医療従事者等の支援のために寄付している。