――最近は「ラランド」さんをはじめ、学生芸人出身の皆さんの活躍が目覚ましいですよね。学生芸人出身の強みとは、なんだと思いますか?
【東ブクロ】養成所と明らかに違うのは、同世代でやれるということかな。養成所では年代もバラバラだし、ライバル意識もめちゃくちゃ高いんですよ。「こいつ蹴落としたい」とか「あんまり仲良くしたくない」という感覚も、養成所なら生まれやすい。今はどうか分かんないですが、僕らのときはそういう感覚でしたね。
学生芸人は、言うても「サークル」やから。仲良くしつつ、プロを目指しているやつはバチバチに尖っていたり……。その不思議な空気から生まれるネタがあるんかな。あと、笑かすのが学生なので、学校のモノを使ってコントにしたり、プロとはネタを考える思考が違うのかなとは思いますね。
だからこそ生まれるキャッチーさやポップさなどもあるんです。同級生とかにダメ出しされると、自由な発想ができるんじゃないかなと思いますね。養成所に行くと「ネタって、こういうもんや」というのを作家さんに言われたりするんで。その感覚がない方が、自由に漫才やコントができるんじゃないかなと思います。特に「Gパンパンダ」(早稲田大学・お笑い工房LUDO出身)とかは、「学生芸人から出てきてるな」という感覚がありますね。当時からおもしろくて、今もその名残を残しつつ、プロになっていますので。
――『さらば青春の光がTaダ、Baカ、Saワギ(タダバカ)』(TBSラジオ)はリスナーさんの自我が強いというか、独特の関係値が築かれていると思います。今回の『YOAKEMAE』は「学生芸人」がテーマということで、リスナー層も独特になりそうですね。
【東ブクロ】『YOAKEMAE』でラジオを聴きだした人は、『タダバカ』は絶対聴かんようにしてほしいですね。「こいつ、舐めてもいいパーソナリティーなんや」と思われるとね、変なメールとか来ると思うんで(笑)。そこは一線を画したいですね。僕にスポット当てなくていいので、純粋に学生さんが注目されるお手伝いをしたいんで。だから(『タダバカ』リスナーには)絶対聴いてほしくない(笑)。
――学生芸人さん以外にも、お笑いファンも聴いてくれそうです。
【東ブクロ】よく劇場に足を運んでくれるお笑い好きな人に、いかにこの番組が刺さるかですね。若手芸人のライブに足しげく通ってる人が学生芸人を応援してくれたら、また違ったムーブメントが起こって盛り上がると思うので。お笑いファンって、青田買いしたい人が多いでしょう。学生時代からおもしろい芸人を知れるのは、大きいんじゃないかなぁ。そういう人たちにも聴いてほしいですね。
(取材・文=堀越愛)
【関連記事】
【ラジオ関西の新番組『さらば青春の光 東ブクロの学生芸人YOAKEMAE』がスタート!企画・制作はWLUCK】(外部サイト)
「どういう類のドッキリや!」学生芸人番組のMCに抜擢、同志社大学・喜劇研究会出身さらば青春の光・東ブクロインタビュー(1)
「就職かプロか。学生芸人のネタには、将来が垣間見える」さらば青春の光・東ブクロインタビュー(2)