毎週日曜午前8時からのラジオ番組『ラピスモーニング』(ラジオ関西)で、神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職、「ラピス和尚」さんの楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っているもの。そんな感動をラジトピで連載していきます。4月4日放送回の辻説法は、とあるお寺の前にある掲示板に記された言葉「なぜ人間は 正義と言い 傷つけあうのだろう」です。
「なぜ人間は 正義と言い 傷つけあうのだろう」……、私たちのなかにある「正義漢」を問う言葉です。
「正義」とは何でしょうか。コロナ禍の今、最も問われる言葉ではないでしょうか。
感染者数が下がらない昨今、マスクをつけない人に対して激しく激高する「マスク警察」という言葉も生まれ、注意された人が相手を殴りつけるという事案もありました。
自分にとって都合のいいことを「正義」とした場合、相手にとって都合のいいことは「不義」となります。
それは歴史上にも繰り返されてきた、永遠のテーマなのかもしれません。
自分の怒りをぶつけるだけではなく、相手にわかるように話すことができたら、この世に戦争などなくなるのかもしれません。
この言葉で、あなたも自分の「正義」について考えていただく機会になればと思います。
今回は「なぜ人間は 正義と言い 傷つけあうのだろう」をご紹介しました。
※街で見かける伝導掲示板やあなたの知りたい仏事へのご質問もお待ちしています。
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