村上春樹の短編小説を西島秀俊主演として映画化する『ドライブ・マイ・カー』のビジュアルが初公開された。2021年夏に全国ロードショーされる。
原作は、妻を失った男の喪失と希望を綴った村上春樹の短編小説 「ドライブ・マイ・カー」。この作品に惚れ込んで映画化を熱望、脚本も手掛けるのは、『寝ても覚めても』の濱口竜介監督。
舞台俳優であり、演出家の家福悠介。彼は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう――。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさきだった。喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく……。
西島秀俊を主演に迎え、三浦透子、岡田将生、霧島れいから実力派俳優が集結する最新作『ドライブ・マイ・カー』のティザービジュアルが12日、お披露目された。
ビジュアルは、様々な感情が入り交じった表情で遠くを見つめる主人公・家福(西島秀俊)と、彼の愛車である真紅の「サーブ900」に乗り込んだドライバーのみさき(三浦透子)の姿が印象的。また、「その先にあるものを、僕はまだ知らない。」と添えられたキャッチコピーが、みさきとの出会いで大きく動き出していく家福の運命を予感させ、背後に広がる海がスケール感を期待させる。これまで圧倒的な脚本力と豊かな映画表現で、人間の多面性や複雑な感情をあぶりだしてきた濱口監督。原作の精神を受け継ぎながら、どのような物語を紡ぐのか。
妻との記憶が刻まれた車が、孤独な二人を出会わせた———。『ドライブ・マイ・カー』は、この夏公開。(SJ)
◇『ドライブ・マイ・カー』
出演:
西島秀俊
三浦透子 霧島れいか
パク・ユリム ジン・デヨン ソニア・ユアン
ペリー・ディゾン アン・フィテ 安部聡子
岡田将生
原作:村上春樹 「ドライブ・マイ・カー」 (短編小説集「女のいない男たち」所収/文春文庫刊)
監督:濱口竜介
脚本:濱口竜介 大江崇允
音楽:石橋英子
配給:ビターズ・エンド
(C)2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会