「劇場からの眺めに癒される」江原河畔劇場開館から1年 移住の魅力を「青年団」劇団員が語る | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「劇場からの眺めに癒される」江原河畔劇場開館から1年 移住の魅力を「青年団」劇団員が語る

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 劇団「青年団」のフランチャイズ劇場となる江原河畔劇場(兵庫県豊岡市)の開館から1年。「青年団」を主宰する劇作家・演出家の平田オリザさんが、自身のラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西、木曜午後1時~)で、劇団員の高橋智子さんとともに移住後の生活や劇場の役割について語った。

写真左から平田オリザさん、高橋智子さん(青年団)、田名部真理さん(※撮影時にマスクを外して対応)
写真左から平田オリザさん、高橋智子さん(青年団)、田名部真理さん(※撮影時にマスクを外して対応)

 JRの江原駅(山陰本線)から徒歩2分。1935(昭和10)年に建てられた旧豊岡市商工会館を改築し、1年前に開館した江原河畔劇場は、劇団「青年団」の創作の場として、また新たな交流の拠点となっている。

 劇団員の高橋さんは昨年10月に生まれ育った東京を離れ、豊岡に移住。主宰である平田さんが移住するという話を聞いたとき、高橋さんは「(私は)行かない、と思っていました(笑)。でも移住した同世代の劇団員の話を聞いて、心が動いたんです。一番魅力的だったのは『演劇ができるよ』という言葉でした」。

 実際に、劇団公演だけでなく、文化庁から受託したアートキャラバン事業の一環で行われた但馬地域の保育園や小学校を訪問するワークショップなど、演劇で地域とつながることができる場が多かったと振り返る。

「アパートの清掃活動が月1回あって、その場で『うちの子が参加しました!』とキャラバンの話題が出たり、それがご縁で『ハタハタ』をくださったり……(笑)。東京ではそんな交流はなかったです。新温泉町でのワークショップでも、見たことある子だなと思っていたら、キャラバンの参加者でした。お母さんからは引っ込み思案な子だとうかがったのですが、『この枠に入ったら変身するよ』という仕掛けづくりをして、先にデモンストレーションすると、積極的に参加してくれました」(高橋さん)

 こうした地域との連携については、平田さんも「但馬の子どもたちに(演劇的手法は)定着しつつある」と評価する。

「青年団」劇団員の高橋智子さん(写真中央)
「青年団」劇団員の高橋智子さん(写真中央)

 他にも「江原河畔劇場からの眺めが最高! 秋に引っ越してきたのですが、ちょうどその頃は“キツネの嫁入り”のようなお天気雨が多くて。陽の光が円山川に反射してキラキラして………(その光景を見て)移住の不安が消えました。ただただきれいで、見とれてしまう風景です」と、但馬ならではの魅力を語る、高橋さん。「ふらっと見学に来られる方もいますので、ぜひ劇場にお越しください」と呼びかけていた。

 現在、豊岡に移住してきた青年団の劇団員は14人。家族や関係者も含めると50人程度になるという。「人口減(の歯止め)に寄与していると考えています。(江原)河畔劇場は高校生がバスを待つ間に利用してもらいたいとの思いから、電源やWi-Fi環境も整えられているので、コロナが収まれば気軽に利用してほしい」と平田さんも街と劇場、劇団が共存する利点を語った。


【江原河畔劇場 公式HP】

※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2021/04/15/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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