3度目の緊急事態宣言発出を受けたなか、劇作家・演出家の平田オリザさんは、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組に、豊岡市の自宅からリモート出演。怒涛の1週間を振り返った。
芸術文化観光専門職大学の初代学長・劇団青年団主宰など、多くの顔をもつ平田さん。
今春開学したばかりの芸術文化観光専門職大学については、「全寮制で、ひとりでも感染者が出ると大変ということもあって、学生には厳しい対応をしてきました。帰省を控えてもらうなど、ちょっとかわいそうなゴールデンウイークになりましたね」と、新入生の気持ちをおもんばかった。
また、青年団など演劇界の実情については、「(劇場は)東京は本当に大変で、今回は過去2回に比して突然の宣言でしたから、映画館や劇場などは大混乱に陥りました。払い戻しは原則、現金ですからね。制作の方は徹夜になったのではないでしょうか。連絡してメールして、返金対応の会議をして……。今回は変異株で『人流』をおさえなければならない。非常に混乱しましたね」と現状を吐露した。
平田さんが拠点とする豊岡市では、4月25日に開票された市長選挙の結果、「演劇のまち」づくりなどの市政運営に異を唱えた関貫久仁郎氏が当選。新市長が誕生し、話題となっている。
そのことについて、「いろんな方にご心配をいただいているのですが、私は県立大学の学長ですから特に影響はありませんし、誤解を受けているようですが『江原河畔劇場』も100パーセント民間の劇場なので、豊岡市から支援は一切受けていないんです。だから支援をカットされるとか、そういったことはもともとありません。どなたが市長になっても、私は学長として地元自治体と連携していく必要がありますから、これからまた直接お会いしていろいろ決まっていくと思います」と平田さんは述べていた。
毎週日曜日は子どもとスイミングに行くのが日課だった平田さん。スクールもしばらく休業となってしまったそう。それでも、「(子どもは)普段いない父親が家にいるのでうれしそうですよ(笑)」とはにかみ、父親としての顔ものぞかせた。
※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。
『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp