神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職「ラピス和尚」さんが、ラジオ番組を通じて、楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っていることも。今回の辻説法は、「一華開五葉」(いっけごようをひらく、または、いっかごようをひらく)です。
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◆本日の辻説法
「一華開五葉」
陽春の花の季節にふさわしい言葉。「一華開五葉 結果自然成」(いっけごようをひらき けっかじねんになる)は、一つの花から五枚の花びらが開き、やがて自然に実になるように、初祖達磨の教えが末広がりに栄えていくことを予言した言葉です。
達磨大師とは、あの「だるまさん」のこと。にらめっこの歌にも出てくるように、口を結んだ面持ちで坐禅を組んでいます。
中国崇山少林寺で9年間も壁に向かってひたすら坐禅を組み、座禅仏教を中国全土に広げ、後の文化や芸術の精神的な柱となりました。
やがて日本にもその教えが伝わり、鎌倉時代以降の茶道や能楽に受け継がれているのです。
何事も忍耐こそ、ものごとを成就する秘訣。花が一輪咲けば、五枚の花びらが開くように、ひとつ成せば自然とその結果は広がっていくもの。
今回の辻説法は、自分自身を応援する言葉となるのではないでしょうか。
今週も勉強になりました。
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