借金の返済が滞ったベトナム人男性(22)を神戸市兵庫区のマンションの一室に監禁したとして、兵庫県警は24日までに、いずれもベトナム国籍で神戸市や大阪市に住む20~30代の男5人を逮捕した(一部は送検済み)。
男性は鎖で足を縛られて監禁され、スマートフォンも取り上げられた。しかし何とか取り返したスマートフォンから遠方に住む親戚らに「監禁されている」などという内容のメッセージを送り、位置情報も知らせて助けを求め、連絡を受けた親戚の知人から通報を受けた兵庫県警が捜査員30人体制で監禁現場のマンションに突入、男性を救出した。
5人は6月19日午前4時半ごろ、神戸市兵庫区のマンションの一室で、男性の両足首を鎖でベッドに縛るなどして監禁した疑い。いずれも容疑を否認しており、主犯格とされる無職の男(22)は「被害者の男性が自分で縛った」と話しているという。
男性は2021年4月、主犯格の男と知り合い、現金135万円を借りたが、その後、男から「利子が増えて253万円になった」と伝えられたが返済が滞っていた。そして6月17日夜、グループの1人が住む犯行現場のマンションへ連れ込まれたという。
警察庁によると、在日ベトナム人のコミュニティで借金返済に関わるトラブルが多発し、拉致・監禁事件に発展するケースが兵庫のほか大阪や滋賀、群馬などで相次いでいるという。