「職人ってかっこいい」父の背中が決定づけた 豊岡鞄を支える若き社長の思い | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「職人ってかっこいい」父の背中が決定づけた 豊岡鞄を支える若き社長の思い

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 劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西 木曜午後1時~)で取り上げられたのが、「鞄(かばん)の街豊岡」の話題。7月1日の放送では、親子2代にわたって鞄をつくる株式会社ナオトの代表取締役社長、宮下栄司さんに電話をつなぎ、鞄や豊岡の魅力を聞いた。

株式会社ナオトの代表取締役社長、宮下栄司さん

 宮下さんは2018年に「株式会社ナオト」を設立。父(現在は会長)の代替わりを機に社長に就任した。(※前身は現会長が1979《昭和54》年に創業した「ナオト商店」)

「昔はかばんづくりと言えば、縫子(ぬいこ)さんにお願いしていたんです。その配達について回るのが楽しかった。また、会長がサンプルを作る姿がかっこよくて。職人っていいな、と小さいころから感じていました」

 同社ではこれまでOEM(他社ブランドの製品を製造すること)だった鞄づくりが、「豊岡鞄」認定企業に選定されたことをきっかけに、自社ブランドの開発にも取り組むことになる。

「当初は何を作っていいのか分からない(苦笑)最終的に自分の使いたいものを実現させました」

 こうして生まれたナオトの「直帆布シリーズ」は、生地の段階で洗いをかけた独特の風合いが人気で看板商品となった。

ナオトの「直帆布シリーズ」より

「豊岡には鞄づくりの技術を学べる学校『アルチザン』がありますよね。全国から若い人が学びに来て、しかも定着率・就職率が良い」。平田さんがそう話を向けると宮下さんは「そうですね。生地や材料の提供というサポートがあり、インターンシップで量産も見ることができます。やはり、いずれは量産も視野にいれることになりますから、こんなに恵まれた環境はないと思います」と、鞄のまち豊岡の魅力を述べた。

 豊岡鞄ブランド委員長の経験も持つ宮下さん。「お客様の声がそのまま次の商品のアイデアになる。豊岡鞄のブランドを守るということはクオリティをあげながら、豊岡鞄をどの方向に持っていくのかを考えること。新しい力、若い力が本当に必要です」と豊岡に集まる若者への期待を寄せると、平田さんも「ぜひ、(芸術文化観光)専門職大学の学生とも連携し、新たな商品が生み出せたら」と展望を語った。


※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2021/07/01/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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