起業のきっかけは思わぬハプニング 貸しビル業の先駆け的存在 「つながりを大切に」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

起業のきっかけは思わぬハプニング 貸しビル業の先駆け的存在 「つながりを大切に」

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 林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)とフリーアナウンサーの田中大貴(元フジテレビアナウンサー)がパーソナリティーを務めるラジオ番組『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』。2021年6月28日放送回では、ゲストとして、株式会社松屋ビルおよび株式会社バイタルの常務取締役を務める松任保勇(まつとう・やすお)さんが出演。関西で多くの貸しビルを運営する同社の歩みや、今後について話を聞いた。

株式会社松屋ビルの松任保勇さん

 大阪市内を中心に中小企業向け賃貸オフィスや賃貸マンションを展開する株式会社松屋ビル。カーシェアリングサービス・無料貸し出し品サービスなども幅広く行う。松任さんは3代目となる。

「起業のはじまりは祖父の代からですが、最初はおもちゃの行商をしていたんです」と語る松任さん。「終戦後の松屋町で祖父母が玩具屋を始め、花火を取り扱っていたんですが、あるとき花火に火がついてお店が全焼。その後、在庫や手形のない商売をしたいと考えた祖父母は、焼けてしまった土地にビルを建てて貸すことにしたそうなんです」と、松屋ビルの起業エピソードを明かした。当時はまだ“貸しビル”というジャンルがなく、思わぬハプニングから一転、貸しビル業の先駆け的存在になったそうだ。

 他にも松任さんは、若手経営者・後継者向けの塾「なにわあきんど塾」を積極的に開催。各界経営者や有識者を講師に招き、1年間のロングスパンで研修を行っている。

「(研修は)濃い内容で身になりますし、今はコロナの影響でできませんが、以前は研修後に飲み会をして経営者同士の本音トークができるのも当塾の特徴。参加者の業種がバラバラなのでいろんな学びになりますし、一生付き合っていけるような交友関係が築けます」と松任さんは胸を張る。

 その松任さん、番組では今年、新型コロナウイルスに罹患したことも公表。血中内酸素濃度(酸素飽和度)が「1回目は90%、次が88%で、最後、入院できたときは82%という状況」だったが、当時の大阪は医療崩壊の状況もあり、なかなか入院できなかったという。「いつになれば入院できるんだろうという不安がつのりました。次、いつどうなるか、経験したことがなく、わからないので、ものすごいこわかったです。医療が相当ひっ迫していたときだったので、致し方ないのかなと思っていましたが」と、当時の率直な心情も吐露。入院後は、点滴と飲み薬の処方で、2日ほどで平熱まで戻り、回復へ。今は元気で、後遺症もないという。

 最後に、今後について松任さんは「皆さんのおかげでここまでやってこれたので、恩送りをしていきたい」と回答。さらに「貸しビルに入っているテナントさんは、お互いの企業名や事業内容が分かりにくいというのが現状。そのため、テナント同士がつながれるようなサービス展開をしたいですね」と展望し、「人とのつながりが希薄になっている今こそ、助け合いとつながりを大切にしたい」という思いを述べていた。

『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』(ラジオ関西)2021年6月28日放送回より。写真左から、フリーアナウンサーの田中大貴、株式会社松屋ビルの松任保勇さん、林歳彦氏(会社経営者・環境活動家)(※撮影時にマスクを外して対応)
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