静岡県熱海市で起きた土石流による災害を受け、兵庫県は土砂災害特別警戒区域(レッド区域)の緊急点検を行う。井戸敏三知事が5日の定例会見で発表した。特別警戒区域のうち、土石流が起きた場合に人家に影響が及ぶ場所を抽出し、新たな崩落がないかなど点検する。対象となるのは数百件にのぼるとみられ、今年8月までに点検を完了させる見込み。
また、土砂災害警戒区域のうち、イエロー区域の開発許可を受けた盛り土を伴う造成地について、各事業者から報告を求めるとともに必要に応じて点検を行う。また県内の太陽光発電施設についても報告を求める。イエロー区域については数千件が対象になるとみられ、来年(2021年)の梅雨の時期(6~7月)までに点検を完了させる。
井戸知事は「急遽取りまとめた対策。特にレッド地域の数百件については命と生活を守るため、着実に進めていきたい」と話した。