兵庫県姫路市で長い歴史と伝統を誇る「皮革産業」。その魅力を発信する新たなコミュニケーションスポット「Pelletteria」(ペレテリア)が、7月17日(土)、姫路市花田町高木にオープンする。
■人と革をつなぐ場所「Pelletteria」
イタリア語で「革のお店」を意味する「Pelletteria」。この施設を開設したユニタスファーイースト株式会社(本社:兵庫県姫路市)の中島勇代表取締役社長は、高木の地で生まれ育ち、皮革産業に携わっていた両親の影響で、子どもの頃から革を身近に感じていたという。高校卒業後、ドイツで5年間の留学を経て、革のスペシャリスト「レザーマイスター」の資格を得たのち帰国。勢いあるヨーロッパのように、日本の皮革産業をより盛り上げていきたいと同施設をオープンした。
■気軽に「本物」と触れ合える場所を目指す
「Pelletteria」では革作家向けの貸し工房のほか、一般の来館者向けに展示スペースも無償で開放されている。子どもから大人まで年齢を問わず革に触れられる、というのが1番の魅力。1階の工房では、初心者が小物を作ることができるワークショップを実施。型押しされた薄い色の革に、好きな色を重ねて模様を作る“ポンペレ”体験や、その革を名刺入れやキーホルダーに加工して形にする体験も。未経験の人でも「作ってみたい」という思いを簡単に実現できるキットも販売されている。
さらに「Pelletteriaに来たからには、本物に触れてほしい」という中島社長の思いで、併設されたカフェで提供される飲み物やパン・焼き菓子にもこだわっているとのこと。革はもちろん、食べ物などすべて「本物」で揃え、上質なものと触れあれる空間だ。
■姫路から目指す、皮革産業の未来
「Pelletteriaでは、工房見学などを通して一般の方と職人さんが直接話せる機会があります。さらに、職人さん同士がつながれる場でもあるのが特徴です。皮革業界は、横のつながりが希薄な傾向にありますが『Pelletteria』ではその垣根を取り払い、革に関わる人たちがつながりを持ち、そのネットワークが日本各地に広がればと願っています」と語る中島社長。
今後は、職人が作った製品を自社ホームページで販売するなど、革作家をサポートするための取り組みも考えられているそうだ。姫路の伝統産業を一般の多くの人に楽しんでもらうことで、地域の活性化も目指している。
■「Pelletteria」
兵庫県姫路市花田町高木124
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