神戸大倉山・楠寺瑠璃光苑の住職「ラピス和尚」さんが、ラジオ番組を通じて、楽しい仏教うんちくを届けています。日頃なにげなく使っている言葉が、思いもよらない“ふか~い”意味を持っていることも。
今回の辻説法は、「君たちがいて、ぼくがいる!」。
関西人なら1度は耳にしたことのあるフレーズ「君たちがいて、ぼくがいる」。今年4月に旅立たれた、吉本新喜劇のチャーリー浜さんのギャグの1つです。
チャーリー浜さんの他のギャグといえば「ごめんくさい」、そして、1991年に流行語大賞となった「〇〇じゃ、あ~りませんか!」。どちらも二日酔いでろれつがまわらなかったことから生まれた奇跡のギャグだったそうですが……。一方、「君たちがいて、ぼくがいる!」は、仏教の教えにも通じる深い意味のある言葉なのです。
人は、平和な毎日が続くほど幸せなことをあたりまえに感じます。朝起きて、ごはんを食べて学校や仕事に行き、1日を終える。「あ~あ、今日は何もいいことがなかった」とか思いがちですが、学校や仕事に行くこと、話をする人がいること、ごはんを食べること、眠る場所があること、そういったことができるのは、実はとても幸せです。
さらに和尚は言います。「ごはんつぶ1粒食べるだけでも100人以上の人が携わっている」と。自分でやっていると思っていることも、実はたくさんの人の手を介してこそ成り立っているのです。
「因縁生起」という言葉があります。すべての現象は、原因や条件がお互いに関係して成り立っていて、条件や原因がなくなれば結果もなくなるという意味です。
たくさんの人のおかげで無事に1日が送れ、あなたも知らない間に誰かの平和な1日を作っているかもしれません。
「君たちがいてぼくがいる!」、いい言葉じゃあ~りませんか!
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