新型コロナウイルス感染急拡大が深刻な兵庫県は28日、まん延防止等重点措置の適用を政府に要請した。7月末を期限に神戸市など10市町の飲食店に出している午後8時30分までの時短営業要請は8月1日から、姫路市など15市町に拡大して22日まで延長する。
また県は同日、有識者や医療、行政関係者でつくる「新型コロナウイルス感染症対策協議会」を「対策協議会」と合同開催した。終了後、座長の荒川創一・神戸大大学院客員教授が取材に応じ「第5波はすでに立ち上がっている」と述べた。
荒川座長は第5波について「第4波との違いは、既存株から感染力が大変強い『デルタ株』と呼ばれる変異ウイルスに取って替わり、コロナウイルスの性質が変わったこと。容易に克服できないのではないか」と懸念する。
さらに27日の兵庫県での感染者(260人)のうち30代以下が6割を占めたことなどから、「感染者が高齢者から中年層以下にシフトしている。若者のワクチン接種が必須に。若い世代はワクチンへの認識を深めてほしい」と指摘した。
そして「猛暑の中、思わずマスクを外してしまう油断などの行動が感染を拡大させている。こうした行動を改め、感染対策の基本順守、『まん延防止等重点措置』を組み合わることが重要」などと述べた。