兵庫県の中東部に位置する丹波篠山市では、広域かつ豊富な観光名所を自転車で巡るサイクリングイベント『丹波篠山サイクリングワールド』が開催されている。サイクリストたちが丹波篠山の魅力を存分に楽しめるよう、スマートフォンアプリを使ったモバイルスタンプラリーも実施中だ。
■“自転車愛”が生み出した観光イベント
「これまでも、丹波篠山の観光案内イベントというものは開催していました。しかし、現在は新型コロナウイルスの影響で密を避けなければいけない。人が密集することなく、個人で楽しめるイベントって何だろうと考えた結果が、モバイルスタンプラリーの導入でした。昨年実施したところ好評だったので、今年も引き続き(スタンプラリーを)開催しています」と語るのは、同イベントを主催している村上さん。
村上さんは、築200年ほどの古民家を改装したサイクルショップ「自転車工房ハイランダー」(丹波篠山市)の若手オーナーだ。自転車販売はもちろん、“体験”を通して自転車を購入できる仕組みづくりをするなど、自転車愛の強さがうかがえる。自転車をきっかけに丹波篠山の魅力を伝えるこの取り組みは、新聞や広報誌にも取り上げられ、地元住民からは応援の声も増えているのだそう。
■古き良き街並みが残る、丹波篠山
長い歴史とともにあった建造物を保存するエリア「伝建地区」というものが、丹波篠山には2か所存在する。兵庫県内の伝建地区は全部で6か所あるが、同市はその3分の1を占めている。古民家が多く建ち並ぶ城下町や、丹波焼または立杭焼と呼ばれる陶器の窯元、宿場と農村景観が連なる京都の玄関口・福住など見どころはたくさん。守り継がれてきた趣のある風景を、自転車に乗りながらじっくりと楽しむことができるだろう。
■スタンプラリーは豪華景品付き