世津は裕之と修の肩を抱きしめて叫びます。
「戦争なんか、早う終わればええ。勝っても負けても構わん」
修たちの実験は失敗を重ねています。大学の地下室で学生たちは、不満や疑問を口にします。
「科学者が兵器を作ることについては、皆さんはどうお考えですか」
教授が答えます。
「もし、我々が核分裂をコントロールし、そのエネルギーを⾃由に使えるようになれば、戦争はなくなる。世界を変えるために科学をやるのだ。科学者なら大きな夢を語れ」
世津は、戦争が終わったら教師になりたいと言います。裕之は再会を誓って軍へと戻り、修はがむしゃらに実験を続けます。運命の8月6日、広島に「新型爆弾が投下された」とラジオが告げます。日本中が絶望に打ちひしがれる中、修は何を見つけるのでしょうか──。