コウノトリの生育環境が生んだ、兵庫・但馬発のブランド米 「冬の田んぼに水を張る」生産者の心配りも

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 兵庫県北部、但馬地方は、山と海に囲まれた自然豊かな地域。その自然から生まれるお米が魅力の1つで、県内有数の米どころでもある。

 その但馬から生まれたお米が、「コウノトリ育むお米」。その生産の背景には、国の特別天然記念物で、現在は但馬の地で生息・繁殖しているコウノトリと大きく関わりがあるという。

 劇作家・演出家の平田オリザさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『平田オリザの舞台は但馬』(ラジオ関西)に、JAたじま営農生産部米穀課の木谷和喜課長、住吉良太係長がゲスト出演。国の特別天然記念物コウノトリの野生復帰の様子や、ブランド米「コウノトリ育むお米」生産のエピソードなど、放送のなかでトークを展開した。

JAたじま営農生産部米穀課の住吉良太係長と木谷和喜課長

 日本における野生のコウノトリは1971年に姿を消したが、最後のコウノトリが豊岡市に生息していたことから、人工繁殖に取り組むことに。ロシアから健康なヒナを6羽譲り受け、人工飼育を試みるが、なかなかふ化しないなど苦労も経験。その際に卵を調べてみると、農薬に含まれる有機水銀が影響していることが判明したという。そこで行政・JA・生産者が一体となり「人間と自然が共生できる環境を作ろう」と田んぼをめぐる環境を改善。すると1989年には待望のヒナが誕生し、現在では200羽を超えるコウノトリが観測されている。

 コウノトリがのびのびと育つ環境で栽培されたお米は「コウノトリ育むお米」として今や海外8か国でも食されるブランド米に。番組パーソナリティーの平田さんも「ネーミングがいいですよね。最初に食べて驚いたのが『冷めてもおいしい』こと。子どものお弁当でも好評です」と感想をコメント。

コウノトリがのびのびと育つ環境が整う但馬の地
「コウノトリ育むお米」

 肉食であるコウノトリのエサを安定供給するために、冬場も田んぼに水をはったり、強い稲を作るために重要な夏の「中干し」もあえて1か月遅らせるなど、生産者の心配りもあるとのこと。JAたじまでは、これまで田植え体験や生き物観察会など消費者との接点も作りながら普及に努めてきたという。

 平田さんは「オリンピックのボートチームが合宿場として豊岡を選んだのは無農薬の食事が安定的に供給される、というのも一因。健康志向の人々にとってこれは観光の面においても強みになる」と述べた。

 最後にJAたじまの木谷さんは「但馬には他にも生産者が真心こめてつくったお米がたくさんあります。ぜひ、食べ比べてみてほしい」と呼びかけていた。

写真左から、平田オリザさん、JAたじま営農生産部米穀課の住吉良太係長と木谷和喜課長、田名部真理さん

※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2021年8月12日放送回より


※『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。

『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 13:00~13:25
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp

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平田オリザの舞台は但馬 | ラジオ関西 | 2021/08/12/木 13:00-13:25

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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