プロ野球の阪急、オリックス、阪神で投手として活躍した星野伸之さんが、ラジオ番組にゲスト出演。今年、ペナントレースをリードする古巣にエールを送るとともに、現役時代から縁ある2人の監督をねぎらった。
25年ぶりの栄冠が待望されるオリックスだけでなく、同じく古巣の阪神も首位争い中のいま。かつて星野さんとバッテリーを組んでいた中嶋聡、矢野燿大の両氏が、いまや監督としてチームを牽引している。
「僕は両チームとも経験しているし、両捕手(現監督)にも受けてもらっている。2人は確か同級生で、僕の3つ下だった。中嶋監督のほうが(現役時代にオリックスで)当然多く組ませてもらったが」と、なつかしんだ星野さん。矢野監督との現役時代に関しては「(阪神時代は自身が)あまりいいピッチングができなくて、結構野村(克也)監督に怒られていたから。僕のボールを受けたときだけじゃないだろうけど、(当時は)なかなか大変だったと思うし、そういったときの経験も、いい肥しになっていれば」とコメント。
夏に入ってセパ両リーグとも混戦模様で、「ちょっと上が詰まってきて、連敗したらすぐ逆転されそうだから、1試合1試合疲れるだろうな」と監督の心情を察する星野さん。それでも、ここまでリーグを牽引してきたチームの旗頭である2人をこう称える。
「彼らがキャッチャーとしてやってきたときの共通点でもあると思うが、コミュニケーションを取るとき、そのコメントも、失敗しても選手をとがめないし、選手を常にいかすことしか考えていないよう。矢野監督なら、たとえば藤浪(晋太郎)の結果が悪くても、必ずなにか提案してよくなるようにとしている。また、中嶋監督は選手と直接しゃべっているんだろうけど、悪い言葉はもしかしたら新聞とか(メディア)で『今のプレーよくなかったよね』とか伝えつつも、選手にはちゃんとフォローを入れている感じかな」
特にオリックスは、星野さんが在籍していた1996年の日本一以来、栄冠から遠ざかっている。ようやくやってきたチャンスに、「今年はどんなことがあっても優勝というのを、中嶋監督のなかにはあるはず。そこが大前提。そして、若い選手を育てるというのを頭のなかに入れてやっていると思う」と、かつての女房役の思いをくむ。
少年時代からオリックスファンだったという番組パーソナリティーの1人、フリーアナウンサーの田中大貴は「僕の夢は、今シーズンのオリックス優勝試合を、星野さん解説、僕の実況で、京セラドーム大阪でやりたい!」と懇願。星野さんも「それがいいですね!」と応じていた。
※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2021年8月23日放送回より