2021(令和3)年10月1日から、全国一斉に第75回赤い羽根共同募金運動がスタートした。
赤い羽根共同募金は、戦後間もない1947(昭和22)年に「国民たすけあい運動」として始まった。当時は戦争の復興支援が中心だったが、その後、現在の社会福祉法に基づいて、誰もが住み慣れた街で安心して暮らせるようにと、地域の福祉活動をしている団体などに助成されている。
昨年度、兵庫県内で寄付された赤い羽根共同募金は、約4億5,300万円。兵庫県内49の市町にある社会福祉協議会に配分され、地域の高齢者・子育て支援の団体への活動費などに充てられた。また、災害準備金として積み立て、災害ボランティアセンターの活動資金などに充てられる。他にも、長引くコロナ禍で仕事や住まいを失うなどした人への支援活動や、子ども食堂の運営費など、それぞれの地域に応じて役立てられている。
今年度の活動のスタートにあたり、1日、神戸市内でセレモニーが行われた。午前の伝達式では「赤い羽根空の第一便」として、田村憲久厚生労働大臣と中央共同募金会の清家篤会長のメッセージが東京から寄せられ、神戸空港に到着。ANAグループの職員が、兵庫県共同募金会会長と神戸市共同募金会会長に、メッセージと赤い羽根シールを手渡した。
また、昨年度に高額の寄付をした神戸ヤクルト販売株式会社に感謝楯が贈呈された後、神戸の親善大使「スマイル神戸」の畑岡有咲さんと後藤南奈さんが募金運動の開始宣言をして、募金活動がスタートした。
赤い羽根共同募金運動の募金受付期間は、2022(令和4)年3月31日まで。各地区の共同募金委員会が募金活動を行うが、コロナ禍で街頭での募金の呼びかけが難しくなっているという。県共同募金会では「長引くコロナ禍で支援が必要な人は増えていて、コロナが終息しても継続した支援が必要になることが予想される。ぜひ、ご協力をお願いしたい」と話している。
募金は街頭での呼びかけのほか、兵庫県共同募金会「赤い羽根ひょうご」のホームページでも受け付けている。