岸田文雄内閣は14日午後、衆議院を解散した。政府は同日午後の臨時閣議で、衆院選を「19日公示、31日投開票」の日程で実施すると決めた。
政府の新型コロナウイルス対策の是非や今後の経済政策が争点となり、さらに「森友・加計・桜を見る会」の問題などをめぐる姿勢も問われる。
岸田総理は成長と分配の好循環による「新しい資本主義」を掲げるが、 ▼総理大臣就任から10日後の衆議院解散と▼解散から17日後の投開票(10月31日)はいずれも戦後最短。有権者にとって新内閣への評価も含む、政権選択の選挙となる。
一方、野党は9月の自民党総裁選挙で、格差是正を主張しながら、富裕層中心の金融所得課税強化を先送りした岸田総理の政治姿勢を問う。
【神戸・三宮で】
「第1に、コロナ対策。これは絶対です。日本のワクチン接種率は高いと聞きますが、今後、病床のひっ迫などに真剣に向き合うことができるのか、まだまだ心配です。そのうえで経済がうまく回るような政策を打ち出せるのか…そろそろコロナ感染対策と経済対策の両立を本気で考えられる政治を望みます。どうしても今の政権は安倍(元首相)さんの影が見え隠れするんですよ。独自の政策を打ち出してほしいです」(4 0代・自営業女性)
【大阪・梅田で】
「岸田総理、このコロナ禍で火中の栗を拾うような、大変な中のかじ取りをどうするのか注目ですね。ただ、意欲を見せていた金融所得課税の強化が、一転して先送りされたのはビックリでした。いきなりブレてます。あと、コロナ対策での現金給付、支持率のためのばらまきならば、腑に落ちないです。
野党も、国会論戦を見ていると、枝野さんや辻本さん(立憲民主党・代表、副代表)は政権を叩くだけ。対立だけでは何も生まれないですよ。どこか妥協点を見出すなりして欲しいです。コロナ禍という非常事態なんですから。子どもたちに見せても恥ずかしくない国会運営を望みたいです」(50代・会社経営男性)