「うわぁ〜背中かゆい! あぁ〜かゆい! 背!? 背中〜!?」
なんとかしたいけど自分ではかゆい所に手が届かない……。そんなとき、誰かに「ごめん、ちょっと背中かいてくれへん?」ってお願いすることってありますよね。でも、かいてもらっても「なんかちょっとそことは違うんです(笑)」ってこともありますよね。「違う、違う! もっと上、もっと上」って必死に説明したら、相手も「上ってどこ? ここ?」みたいに場所を探りながらかいてくれるんですが、なんかちょっとズレてるんです。
かゆいところになかなか手が当たらないあのもどかしさ。なぜ、あんなに伝わらないんでしょうか? それは自分の背中のかゆい所の位置をはっきりと説明できないからに違いありません。
「右上」と言っても右の上のどの辺りなのか? 「左下」と言ってもどこからが下なのか? そんなこと基準がないから説明しづらいし、相手にも伝わりません。そこで考えること約2時間……ひらめきました! 位置を示すには座標を使えばいいんです。昔、数学の時間で習った、あの座標です。
背中にいちいち座標を書いたり消したりするのは大変なので、マジックペンでTシャツの背中部分の真ん中から十字に線を引きます。その中心から上下左右をそれぞれ5等分する線を書きこめば『座標Tシャツ』の完成。それを着て十字の中心にかゆい所の位置を伝えるんです。
上ならば座標を上に向かって「1、2、3、4、5」と言ってもらいながらかゆいところを探っていきます。「あぁ、3の辺りやなぁ……」と思えば「3」と伝え、横のラインはそこから右か左かを聞いて、左だったらそちらに向かって「1、2、3、4、5」と手を動かしてもらい「2の辺りやなぁ……」と思えば「2」と伝える。たどりついた「上3」と「左2」がクロスするところ、そこがあなたのかゆい所です! 「そこ! そこ! そこ!」、存分にかいてもらってください。
慣れてくると座標が感覚でわかってきますから、そのTシャツを着なくとも「上3左2」とか「下1右4」とか言うだけでピンポイントでかゆい所を伝えることができるようになるんです。私はこれで「背中のかゆい所もどかしい問題」をズバッと解決しました。背中がかゆくなるのは万国共通。この背中の座標は全世界で使えます。