陸上自衛隊中部方面音楽隊で指揮を務める柴田昌宜隊長(2等陸佐)と、“陸自・中部方面隊の歌姫”として注目を集めるソプラノ歌手・鶫真衣(3等陸曹)さんが、10月28日のラジオ番組『三上公也の朝は恋人』(ラジオ関西)に出演後、ラジトピの取材に応じた。そのなかで、演奏活動への思いや、今後への意気込みを語った。
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――コロナ禍では、歌や演奏を生でできる機会がなかなかなかったと思いますが、今秋、久々に観衆の前で演奏を披露した感想は?
【柴田昌宜隊長(以下、柴田隊長)】 これまで、台風などで演奏できないということはもちろんあったのですが、(コロナ禍で)こんなに長期的に、普段当然のようにあったことがなくなってしまうということは、本当になかなか経験できないことでした。それが久しぶりの演奏会で、本当に聴いていただけるのか(不安もあったなか)、そこに我々が入場したとき、お客さまがいらっしゃるというだけで、こんなにうれしいと思うんだなと、感動しながら演奏に臨むことができました。今も、本当にかげがえのない時間だなと思って、演奏しています。
【鶫真衣さん(以下、鶫さん)】 このコロナ禍で演奏できなくなったときも、自分で歌ったり、YouTubeで歌ったりというのはしていましたが、やっぱり音楽というのは聴いてくださる人が目の前にいて、初めて感動するものであり、心が震えるもの。“音の息”とともに気持ちが乗ってくるものだなと実感しています。お客さまがいて、聴いてくださる人がいて、初めて音楽というのは成り立つものだと、本当に身に染みて感じました。私は一番お客さまと近いところで、お客さまに向かって歌っているのですが、聴いてくださっている人も、マスクをしていても、伝わるものがすごくあるんです。気のせいではないと思うのですが、コロナとかが始まる前よりも、本当に涙して聴いてくださる方がすごくたくさんいるのを感じています。その姿をパッと見てしまうと、歌いながらも、私もこらえきれなくなることも……。そのように、本当に、深い思いで1曲1曲歌うことが多いなと、最近特に感じています。
――これからどんな思いで演奏に臨みたいですか?
【柴田隊長】 このコロナ禍、一緒に国民みんなが手を携えて乗り越えていかなければいけないと思いますので、音楽隊も何かの手助けになれば、勇気づけになればという思いで、精いっぱい演奏していければと思っています。(皆さんと)「頑張っていきましょう!」という思いでいます。
【鶫さん】 (コロナ禍で皆が)いろいろたくさんのことを我慢してきて、もちろん今もその我慢はあるのですが、本当に音楽演奏を聴いてくれているその時間だけでも、すべて吹き飛ぶような、元気をたくさん届けられるような演奏をしたいです。その一心で、これからも一つひとつの演奏会を大切にしていきたいと思っています。
【「陸上自衛隊中部方面音楽隊」公式HP】
【日本コロンビアHPより「陸上自衛隊中部方面音楽隊 鶫真衣」】
【ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』番組公式ブログより】