「まさか、そうとは」 地元愛あふれるグローバル企業が放った広告 心にしみる意外な真意 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「まさか、そうとは」 地元愛あふれる兵庫・西宮のグローバル企業が放った広告 心にしみる意外な真意

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「製品を直接お客さんへ届けられないのなら、エンターテインメントをサービスとして提供することで接点を作ろう」と送り出したコンテンツは、グラフィックと新映像5種。「船長がいる!」「ナノ秒」「全額支給!! 今なら給料もついてきます」といったインパクトあるフレーズとともに、個性派キャラクターたちが登場する。クリエーティブを担当したコピーライターの川上毅さんが、「かわいくし過ぎてしまうと記憶に刻まれにくいから」と、片方の眉毛をなくすなどのクセを付けることで“印象に残る愛されキャラ”を生んだ。

「船長編」(画像提供:古野電気)
「船舶免許編」(画像提供:古野電気)

 西宮北口駅を使う人は“フルノ”に出会わずにはいられない仕掛け。てっきり、学生の認知度向上から人材確保につなげる狙いもあるのだろうと思い曽田さんに尋ねると、「そう…です…ね。それも狙いの一つに含まれてはいるんですが……」と歯切れが悪い。

「一番の大きな狙いは、実は…」

◆“世界のFURUNO”が企業広告に打って出た意外な真意

 曽田さんは続けた。「いま西宮本社には、西宮在住の人が約400人働いています。なのに、地元でも会社が知られていない。だから、家族や友人知人の皆さんに改めてわかってもらったり、知らない方には知っていただいたりしたい。そして、家族・友人と社員の間に古野電気を介しての接点やコミュニケーションが増えることで、社員のフルノに対する誇りやモチベーションの醸成につながればいいなと。学生さんへのアピールよりもそちらの方が、いま私たちのやりたいことなんです」

 あまりにシンプル。“世界のFURUNO”が目指したのは、県民より市民よりまず「社員が大切に思う人たち」にフルノを知ってもらうことだったのだ。増収増益、シェアの拡大、そして知名度の向上など、企業にはいくつもの課題がある。しかし、それは何のためなのか。フルノがまなざしを注いだのは、その原点とも言える小さなコミュニティ。

 川上さんが、柔らかな表情で口にした。

 「ラブレターですね。」

 そのひと言に、フルノの思いを乗せたプロジェクトのすべてが集約されているようだった。

 フルノが展開する「sankyuトレイン」は1編成で、阪急電鉄神戸線で11月15日(月)まで運行中。阪急西宮北口駅構内「にしきたワイドビジョン」は、11月8日(月)~11月14日(日)の毎日、早朝5時から深夜0時まで新旧計10種類のCMを流す。

※1 2021年11月5日現在

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