今年9月に神戸国際展示場で行われた『こうべしんきん ビジネスメッセ 2021』。西日本最大級の産業総合展示会『国際フロンティア産業メッセ2021』と同時開催されたメッセ出展企業の1つが、ベトナム国際人材開発株式会社(本社:神戸市兵庫区東出町)だ。

同社はその名の通り、ベトナムからの人材を人手不足に悩む日本国内の企業に派遣してきた。ただベトナムは新型コロナウイルス感染症の影響で、特に深刻な南部が7月から一斉にロックダウン(都市封鎖)に突入。段階的に緩和されているが、「しばらくはベトナムとの出入国はかなり厳しい状況が続く」と、同社の山下蓮・副社長は話す。

このため、新規の人材受け入れは難しいが、人手不足に悩む国内企業からの働き手を求める声は根強く、すでに国内で働いているベトナム人労働者らにとっては、活躍の機会でもあるという。
「やはりベトナムからの人材を望めないので、企業もすごく困っている。国内にたくさんいる(ベトナムの)人材を活躍させないともったいない。(企業からの)ニーズは多くて、みんながんばっています」
コロナの収束はみえず、国境をまたぐ移動が前提の同社にとっては厳しい時期が続くが、山下副社長は、いまを「先を見据えた準備期間」と位置付ける。
「アフターコロナといわれるが、2年後3年後になると思う。そのときに、国内企業のニーズにいかに的確に対応できるか。ベトナムからの人材へのニーズはこれからも高いと思うので、それに応えられるよう、ベトナムで人材を確保して、教育体制を整えて、これからも日本に優秀な人材を提供できるよう備えたい」と前を向いた。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2021年10月26日放送回より
【2021年10月26日放送回…放送音声】