今年、12月3日が新たに「魚群探知機の日」と認定された。舶用電子機器で世界トップシェアを誇る「古野電気株式会社」(本社:兵庫県西宮市、以下、古野電気)が「一般社団法人 日本記念日協会」に申請し、正式登録されたもの。
古野電気は、世界85か国を販売拠点に、魚群探知機、ソナー、レーダー、船舶自動識別装置(船の衝突予防用)、地盤変位計測システム、医療用機器などを取り扱うグローバル企業。特に、商船用レーダーの世界シェアは約40パーセントで、2020年に「経済産業省認定 新グローバルニッチトップ企業100選」(電気・電子部門)に選ばれるなど、“世界のフルノ”として知られる。
記念日の由来となった魚群探知機の実用化に世界で初めて成功したのが、1948年のこと。「魚群探知機の日」に登録された12月3日は、現在の古野電気の前身である「合資会社古野電気工業所」を長崎市で創立し、魚群探知機の製造・販売を開始した日だ。
記念日の登録にあたり、古野電気は「それまでの経験と勘に依存していた漁業を、科学的見地に基づくものへと変革しました。戦後当時のたんぱく質事情を救った技術として戦後日本のイノベーション100選にも選ばれるなど、歴史的価値のある発明ということから正式に認定されました」と伝えている。
現在古野電気は、魚群探知機そのものの進歩とともに、魚群探知機に活用される超音波技術をさらに追求。“獲る”のみでなく資源管理につなげようと、魚の体長計測や魚種の判別技術を研究開発するなど、“スマート漁業”の中心を担う資源管理型漁業に向けた取り組みを推進している。「魚探の日」も、マリン業界発展のための1つのアイテムとして活用してほしい考え。
なお12月3日は、ほかに「『暮らしに除菌を』の日」、「わらべうた保育の日」、「くるみパンの日」、「カレンダーの日」、「みたらしだんごの日」、「個人タクシーの日」などが登録されている。