2015年にオープンした、JR姫路駅そばの複合商業施設「テラッソ姫路」。今年10月30日にリニューアルオープンしてから約1か月半がたちました。テラッソを運営する株式会社プライムプレイスの担当者によりますと、「オープンから6年と、比較的きれいなうちにここまで大規模なリニューアルは珍しい」ということで、利用者からは「利便性が向上した」などと、大きな反響があるようです。
テラッソは現在、西はショッピングセンターの「ピオレ姫路」や、「ホテルモントレ姫路」、東は「姫路医療専門学校」や2021年秋に開業した「アクリエひめじ(姫路市文化コンベンションセンター)」と陸橋で接続しています。姫路駅を中心とした、東西の人流の核を担う施設として、より存在感を増しているなか、社会の動きや、利用者のニーズの変化に対応するためのリニューアルを果たしたと言えそうです。
リニューアルの具体的な内容としては、陸橋から直接つながる2階をメインの入口と、動線の見直し。それに伴い、2階のテナント構成などは、若い女性を強く意識したそうです。入店してすぐ、「開放感があるな」「スッキリしているな」という感想を抱くと思われます。このようにしたのは、なぜでしょうか。
多くの商業施設は、効率よくテナント料を取るため、無駄なスペースが極力ないように店舗の配置などを考えます。しかし、テラッソでは、館内のシネマコンプレックス(「アースシネマズ姫路」)で映画を観終わった人や、カップルまたは家族で買い物を楽しむ人のことを第一に考え、「ゆっくりしてほしい」という思いのもと、休憩スペースやキッズスペースを充実させました。近隣住民だけでなく、ライトユーザーにも楽しい施設になりました。
また、天井には木材をふんだんに使い、床には石を敷き詰めました。自然を感じられる、スタイリッシュな空間に進化しています。2階には、コスメ&バラエティストアの「CoCoRo Plus」、生活雑貨を扱う「Un truc」(アン トリュック)がそれぞれ、姫路市に初出店。また、主婦層をメインターゲットに据えた1階では、100円ショップの「セリア」が売り場面積を拡大し、兵庫県下最大級になりました。
全12スクリーンをもつ、西日本最大級のシネコンとして誕生した「アースシネマズ姫路」も装い新たにリニューアルオープン。ホワイエ・コリドーの内装デザインやシステムが一新され、新たにホワイエの正面の壁上部に設置されたモニターから予告編が流れるようになったことで、映画への期待感を演出。さらに、座席の座面部分が総入れ替えされました。