さらに、「もち麦は以前から注目していた。柳本副社長とも長時間話し合って『多く消費するにはパンだ!』との話だったが、実際に使用するには大変難しい素材だった。何度も調合や試作を重ねて今回の商品化に至ったのには、今回プロジェクトに賛同したパン職人たちの力によるところが大きい。今後幅広くパンや菓子に使われる可能性を持っている」と述べていた。
加東市から参加した、パンのアイガー(Eiger)を展開する西嶋パン株式会社の西嶋直也代表取締役社長は「加東市で生まれ育った自分が、地元加東市の農業や地元のお客さんに何かしらの貢献ができればと参加した。パンに加工する際にもち麦の名前に違わぬ『もちもち感』を出すのに苦労した。(前述の)サ・マーシュの西川シェフに教えてもらったレシピを参考にいいものができた。年間を通しておいしくてぬくもりのあるパンを食べてもらいたい」と呼びかけていた。
◆もち麦パンプロジェクト初期参加ベーカリー
「サ・マーシュ」(神戸市)、株式会社イスズベーカリー(神戸市)、西嶋パン株式会社(「アイガー」、加東市)、岡野食品株式会社(「石窯パン工房マナレイア」、姫路市)、「あこうぱん」(赤穂市)、「Komel」(姫路市)、株式会社阪急ベーカリー(「ブーランジェリーアン」、高槻市)、「ケルン」(神戸市)、「ブーランジュリーグルマン」(神戸市)
◆プロジェクト関連企業
カネス製麺株式会社(たつの市)、株式会社神明(神戸市)
◆プロジェクト支援企業
神衡株式会社(神戸市)
(取材・文=黒川良彦)