30年以上の歴史を持ち、アニソン番組のさきがけとして知られるラジオ番組『青春ラジメニア』(ラジオ関西、毎週土曜午後8時~)のパーソナリティー・岩崎和夫さんが、今年3月をもって番組を退くことを、1月1日の放送で発表した。
『青春ラジメニア』(以下ラジメニア)は、1989年4月、当時ラジオ関西アナウンサーだった岩崎さん自身の企画で始まり、パーソナリティーも放送開始時から本人が務めてきた。アニメがまだ「サブカル」だった時代。その主題歌をはじめ、アニメ、声優、特撮関連の音源に特化したリクエスト番組は全国でも極めて珍しく、瞬く間に人気を得て全国にファンを生んだ。1986年に岩崎さんが立ち上げた前身の番組『アニメ玉手箱』から数えると、その歴史は35年になる。
「必ずフルコーラスかける」、「ヒットしているというだけでは放送しない」など、番組の作り方にこだわる岩崎さんは、リスナーから「ひねくれ岩ちゃん」と呼ばれ、親しまれ続けている。
番組へのリクエスト・メッセージは、現在もはがきかファクスのみでの受け付け。それにもかからわらず、毎週400~500通が手元に届く。ピーク時には1,000通を超えていたという。岩崎さんは、「リスナーが1番大切」と、自らそのすべてに目を通して選曲するスタイルを守り続けてきた。
また、番組にはこれまで多くのゲストを迎えてきた。angela、影山ヒロノブさん、串田アキラさん、ささきいさおさん、堀江美都子さん、水木一郎さん、水樹奈々さん、宮内タカユキさん、山野さと子さんら、数えきれないほどのアニソン歌手が出演している。
作曲家では、『ワンピース』や『サクラ大戦』などを手掛けた田中公平さん、『タイムボカンシリーズ』で知られる山本正之さんが、長年にわたって何回もスタジオに駆けつけ、親交を重ねてきた。声優にも、神谷明さん、國府田マリ子さん、小森まなみさん、中尾隆聖さん、野中藍さん、林原めぐみさんら縁の深い人が多い。(※1)
1日の放送で岩崎さんは、「今年3月最後の放送をもって、ラジメニアを降板させていただきます」と発表。番組が30周年を迎えた頃(2019年)から降板を考えていたと明かした。そのうえで「この30年で、アニメもアニソンもめちゃくちゃ変わってきた。このあたりでラジメニアも変わらなあかんなぁと感じた」と述べ、「変わるためには、後輩というか新しい方に任せよう、ということがメイン(の理由)」と、番組降板について語った。