「あけましておめでとうございます」と新年の挨拶をする年賀状。
少し前に片付けをしていると、引き出しから私の子どもの頃の年賀状が出てきました。まだパソコンやアプリがない頃のものですから、どれも全部手書きでめちゃくちゃ個性のある年賀状でした。
女の子だと色とりどりの文字にラブリーな絵。少女漫画風の眼の大きなかわいいキャラクターがウインクしながら「あけましておめでとう、今年もよろしくね」。横にはハートマークも付いています。「なんやこれ、ラブレターやん!?」って思っちゃいますよね。
また隅に手書きの切り取り線があって「くじ」と書いています。何が当たったのか、当たらなかったのか忘れてしまいましたが、気になります。
逆に、男の子からの年賀状は無愛想と言うか地味と言うか……。中には鉛筆のみで書いているものもありました。しかも筆圧が強くて裏側がボコボコ。2Bくらいのまあまあ濃い鉛筆で強く強く、一生懸命に書いてあるんです。まだ知らない「賀正」という漢字を書こうとして途中で諦めたのか、消しゴムで消しているのですが、筆圧が強いので型が残って丸わかり。上からひらがなで「がしょー!」なんて書くもんだから、なんだか「がちょーん!」みたいに見えてしまっています(笑)。でも、大きな字で「なかよく」と書いてあるのは心が和みました。
サツマイモに文字や絵を掘って作る「芋判」を使ったもの、果物の果汁で書いた「あぶりだし」のものもありました。いくつかあった「あぶりだし」の中の一枚には下の方に小さな字で「コンロであぶって」と書かれています。その字のほかは真っ白なので、当時、あぶってなかったということですね。ごめんなさい……。たぶん親から「危ないからやめとき」と言われて途中でやめたんだと思います。何十年も経ってますが、今あぶっても文字は出てくるのでしょうか? 今度こっそり試してみます。