兵庫県姫路市の政財界関係者が新春をともに祝う恒例の新年交礼会が4日、姫路商工会議所大ホールで開かれた。
コロナ禍の影響を考慮して昨年同様、対象を商工会議所役員や各種団体の長など例年の4分の1に絞って案内。今回の新年交礼会には、昨年比2割増の約250人が参加した。
主催者の挨拶では、昨年はコロナ禍を乗り越える決意や医療従事者への感謝の声が多かったのに対し、今年はコロナ後を見据えた人流復活や経済復興に向けた意気込みが相次いだ。
トップは姫路市の清元秀泰市長。まずは2年間のコロナ対応を振り返りながら、専用病床の拡充や医療従事者の増員、ワクチン接種の準備など第6波への備えについて説明した後、アフターコロナの起爆剤として、姫路城が世界遺産登録30周年を迎える2023年のG7サミット関係閣僚会議誘致に向けて尽力することを改めて表明。ほかにもSDGsや行政サービスのオンライン化への取り組み、少子化対策として母子健康支援センターの着工や第3子の学校給食無償化に取り組んでいくことも説明した。
次に、姫路商工会議所の齋木俊治郎会頭は経済界の今年の課題に“2050年カーボンニュートラル”を真っ先に挙げ、商工会議所として地域における循環経済の在り方を研究する協議会を立ち上げる考えを表明。さらに設立100周年記念で8月にアクリエひめじで開催する「HIMEJI SDGs EXPO」に絡めて持続可能社会の啓発に注力することなど、「地域の未来を考え、地域経済を盛り立てる役割を果たしていく」と、商工会議所が新しい時代の経済振興を先導していく姿勢を強調した。
また、姫路経営者協会の竹田佑一会長はSNSを使った犯罪が多発していることを例に、「世の中が便利になった反面、年配者にとっては心のこもったサービスが受けにくくなっているのではないか。経協としては人に寄り添う部分を大事にしたい。そのためにも優しい気持ちを持った人を育てる教育・研修を展開していきたい」と抱負を述べた。
最後は地元選出国会議員、県会議員の手締めで各界トップが威勢良く鏡開き。華やかなムードで1年のスタートを切った。
(播磨時報社)