東洋でも「七」が数多く出てきて、無くて七癖、七色の虹は「せき(赤)・とう(橙)・おう(黄)・りょく(緑)・せい(青)・らん(藍)・し(紫)」、「七色仮面」、「七変化」、山道の「七曲」、宮島には「七浦」があります。「七転八倒」、「七重八重」……「七」は多い数の例えでもあります。
「七福神」のアイデアは日本で生まれたのでしょう。なぜなら大国、弁天、毘沙門はインドの神、福禄寿、布袋、寿老人は中国の神、恵比寿だけが日本の神様だからです。
「七曜」は2500年ほど前の中国の思想。すべてのものは、木、火、土、金、水の五行からなり、その元は陽気と陰気ということで、太陽の日、太陰の月を合わせ、日月火水木金土の七曜と呼びます。このように昔の人たちは、理論的に物事を考える時に、「七」をよく使っていました。
奈良県天理市の石上神宮(いそのかみじんぐう)は、軍事氏族だった物部氏の氏神で、ここに祀られている「七支刀(しちしとう)」は、7本の枝刃を持ち、古くは「ななつさやのたち」と呼ばれていました。
「七つ星」は北斗七星、「七宝」の金、銀、瑠璃(るり)、玻璃(はり)、硨磲(しゃこ)、珊瑚(さんご)、瑪瑙(めのう)は、『観無量寿経』というお経に出てきます。
こうしてみると、インド、中国、ヨーロッパ、日本の文化にも、「7」はよく使われていますね。世界共通で「7」にアンバランスの妙を感じていたのかも知れません。
数も、このように文化的に考えると、とても面白いものです。