より良い洗濯についてたくさんの人に伝えている中村さんだが、極端に効率化しようとする人が多いことに驚くのだそう。
「落ちにくそうな汚れの場合は、洗濯機に入れる前に少し下洗いをしておく必要があります。これは料理で言えば、野菜の皮をむいたり、食べやすく切ったり、といったことと同じです。1時間かけてゴシゴシ洗う必要はなく、ほんの数十秒~数分だけでいいので下洗いをすると仕上がりが全然違います。洗濯のポイントを押さえて、うまく洗濯と付き合ってもらえれば幸いです」
■中村祐一さん
通称“洗濯王子”。1984年生まれ。クリーニング会社「芳洗舎」(長野県伊那市)の3代目。「洗濯でセカイを変える」という信念のもと、洗濯家として洗濯のノウハウを伝えている。洗濯から考えるよりよい暮らし方の提案を行い、「衣・食・住」における「衣文化」の革新に洗濯の側面から取り組む。
(取材・文=バンク北川 / 放送作家)