そんな満寿屋ですが、時代の流れとともに様々な原稿用紙を生み出しています。現在のラインナップは原稿用紙だけで35種類。サイズはB4判、A4判などのほかハガキサイズのものもあります。このハガキサイズのものは、もっと気軽に原稿用紙を使ってもらいたいという思いから誕生したそうです。最近では「SNS原稿用紙」というものも売り出しました。原稿用紙とは本来、小説などの作品となるものの原稿を書くための用紙であり、それ自体は主役ではありませんが、このSNS原稿用紙は書かれたもの自体が投稿される仕様となっています。
「弊社は原稿用紙だけでなく便箋・封筒やノートなど“手書き”を前提とした数々の商品を製造しております。 昨今はデジタルのコミュニケーションが主流となっておりますが、そんな時代だからこそ、手書きによって自分の考えや気持ちを伝えることの重要性は高まっていると私は考えます」と川口さん。最近、手書きで手紙を書いていないという人も多いと思いますが、久しぶりに感謝の気持ちを込めた一通を誰かに送ってみるのもいいかもしれませんね。
(取材・文=バンク北川 / 放送作家)