一方、火曜午後10時の『ファイトソング』（TBS系）。NHKで『おかえりモネ』を終えた清原果耶の、民放初主演作。肩に力を入れないせりふ回しや表情が自然に入ってきます。そして、このドラマでは近作に『にじいろカルテ』（テレビ朝日系）や『姉ちゃんの恋人』（カンテレ・フジテレビ系）がある脚本家・岡田惠和のハートウォーミングなせりふが随所に息づいています。タイトルも含め、正直あまり期待せずに見始めたのですが、回を追うごとにハマっていく作品なんです。
そして、このクールで最も視聴率を稼いでいるのが、日曜劇場『DCU』（午後9時～、TBS系）。またまた阿部寛の登場で、海上保安庁に新設された潜水特殊捜査隊を舞台に、警察と共同で水中未解決事件などを解明していくという、男くさいドラマです。隊長・新名正義の阿部寛もさることながら、横浜流星演じる隊員・瀬能陽生のまっすぐな正義感もかっこいい！ そして、そんな隊員たちの中で紅一点、光っていたのが、『日本沈没ー希望のひとー』に次いで日曜劇場に登場の中村アン。なのに、中盤で早くも殉死してしまうことに……。それでなくても女性出演者が少ないのに、もう少し生かしておいてほしかったと思うファンは多かったはず。海外の制作会社との共同制作というこの作品は、ダイナミックな映像も魅力なので、ぜひ大型画面のテレビで見てみたいものです。
秋から2期連続放送なので、今回のカテゴリーには入れていませんでしたが、日曜午後10時30分からの『真犯人フラグ』（日本テレビ系）は、「真相編」に突入。毎回スピーディーに新たな動きを見せますので、いまだ真犯人の見当がつかず目が離せないんです。いずれのドラマもこれから終盤にかけての展開に注目していきたいですね。
（羽川英樹）
