中国・北京で行われている冬季五輪も大詰め。日本人選手の活躍も際立つ大会のなかで、ひときわ注目を集めているのが、女子日本代表カーリングチーム「ロコ・ソラーレ」の快進撃だ。1次リーグを4位で通過すると、18日に行われた準決勝では、前日に敗れたスイスにリベンジを果たし、初の決勝進出を果たした。
五輪という大舞台の決勝といえば、プロ野球の阪神やロッテで活躍し、昨年までロッテでヘッドコーチを務めていた今岡真訪氏が、今年1月に出演したラジオ番組で、1996年アトランタ五輪決勝での貴重な体験談を語っている。
ラジオ関西『セオリーのスポーツ数珠つなぎ』と『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』のコラボ放送(2022年1月9日・10日放送回)にゲスト出演した今岡氏。阪神時代には首位打者や打点王を獲得、リーグ制覇にも貢献するなど輝かしい実績を持ち、リーダー的な存在でチームを牽引。虎のレジェンドプレーヤーの1人でもある。現役引退後、コーチとしても、阪神では大山悠輔選手ら、ロッテでは安田尚憲選手や藤原恭大選手ら、チームの中心として活躍する打者を指導してきた。
そんな今岡氏だが、プロ入り前の1996年、東洋大学の4年生のときに野球日本代表メンバーの一員として、アトランタ五輪に出場した経験を持つ。福留孝介選手(現、中日)や井口忠仁氏(現、ロッテ監督)、松中信彦氏、谷佳知氏らそうそうたる選手たちが揃うなかで、チームに不可欠な存在として活躍。銀メダル獲得に貢献した。
当時、特に印象深かったシーンについて「キューバとの決勝戦の初回、セカンドで守っているときに『これが五輪の決勝なんだ』と強く感じた。あの瞬間は今も鮮明に覚えています」とコメント。「五輪に向けて4年前から準備を進めるなか、周囲との衝突もゼロではありませんでした。けれども、あの(決勝の)瞬間、そういったものが感動で全部消えたんです。結局負けましたが、あの感動はいまだに覚えていますね。緊張を飛び越えたというか、感動の方が上回っていたような気がします」(今岡氏)と、オリンピアンとしての思いを回想する。
今シーズンからは野球評論家として試合を見届けることになった今岡氏。今後のプロ野球界にどう携わるのかを問われると、「今、新庄(剛志)さんが新監督に就任してファン拡大を目指しているので、自分も今までのやり方を更新して、今の時代に何がマッチングしているか、観客が何を求めて何で喜ぶかを勉強していきたい」と思いを語っていた。