郵便番号の前に「〒」を書いてはいけない納得の理由 日本郵便「電話番号などもNGです」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

郵便番号の前に「〒」を書いてはいけない納得の理由 日本郵便「電話番号などもNGです」

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 インターネットやスマートフォンの普及などで、デジタル上でのやりとりが主流となっている昨今ですが、「手書き」で自分の考えや気持ちを伝えることは今なお、大切なことです。日々、膨大な量の郵便物を確実に届け続けている、日本郵便株式会社の担当者に、「郵便番号」にまつわる歴史や、郵便物を出す際のマナーについて聞きます。

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 郵便番号は、郵便事業を省力化するために1968(昭和43)年に導入された制度だそうです。それまでは配達先の住所を見て郵便局員が振り分けていましたが、同時に郵便番号の読み取り区分機が導入されたことにより、格段に効率化されました。当初の郵便番号は3桁もしくは5桁で、管轄する郵便局まで分かるようになっていましたが、1998(平成10)年からは現在の7桁に。この7桁化によって町名まで区別できるようになり、さらに効率化が進みました。

郵便物差立区分作業(東京中央郵便局1951年)/郵政博物館提供
郵便物差立区分作業(東京中央郵便局1951年)/郵政博物館提供
郵便番号自動読取区分機(東京中央郵便局1968年)/郵政博物館提供
郵便番号自動読取区分機(東京中央郵便局1968年)/郵政博物館提供

 つまり、郵便番号の7桁は、都道府県と町名まで特定することができるため、正しい郵便番号が記載されていれば、市区町村名までは省略できることになります。担当者は、「住所の市区町村名(行政区名)までは省略できますが、町域名以下の住所は必ずお書きいただくようお願いします」といいます。

 では、こうした場合はどうでしょう。讃岐うどんで知られる香川県は「うどん県」として認知度を上げるべく、県をあげて大々的にPRしています。もちろん正式名称ではないですが、もしも郵便物の住所欄に「うどん県」と書いた場合、香川県に届くのでしょうか。

「もしも『うどん県』と書いてあっても、郵便番号と町域名以下の住所、受取人さまの住所が正しく書かれていれば届くことは届きます。ただ、遅配や誤配を防ぐためにも正しい郵便番号と住所、受取人さまの氏名の記載をお願いします」(担当者)

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 また、郵便番号について調べている中で気になったのが、各都道府県の個別の番号がどのように割り振られ、決まったのか、ということ。担当者によれば、「郵便番号の起点は東京都千代田区で、その郵便番号は〒100-0001。千代田区が起点となった理由は、かつて全国の郵便局の中心だった東京中央郵便局が千代田区にあるためと言われています。東京(10~20)から、関東甲信地方(21~40)へ、さらに東海地方(41~51)、近畿地方(52~67)と西に向かって振り分けられ、九州地方(80~89)を経て、沖縄(90)に南下。その後、大阪を起点に北陸地方(91~93)から北上して、新潟(94,95)、東北(96~99、01~03)、北海道(04~09、00)と全国に振り分けられました」とのことです。ちなみに、関東から西へ向かって振られたのは、「郵便を列車で運んでいた名残」なんだそう。

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