お釈迦様が座って悟りを開いたように、黙って座って修行する禅宗を中国留学で学んだのが、臨済宗を開いた栄西、曹洞宗を開いた道元です。禅宗は、人に頼らず自ら行動する侍などにも広まりました。鎌倉時代のはじめに、中国から帰ってきた栄西は、歴史や文化がない鎌倉幕府と結びつき、幕府の役員をしたりお寺を建ててもらったりしました。臨済宗では問いに対する答を求めて禅をしましたが、曹洞宗ではただただ禅をする修行を行いました。
このように、誰にも難しくない修行を説く教えは、一般の人たちに一気に広まりました。ですから、今の日本人の家族の信仰の多くは、鎌倉時代にはじまった仏教宗派が多いのです。
・解説=「兵庫・神戸のヒストリアン」 田辺眞人(園田学園女子大学名誉教授)
※ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』2022年2月18日放送回、「田辺眞人のラジオレクチャー」より
