「ワーク・ライフ・バランス」に関する取り組みで評価された兵庫県の企業が集い、5日、オンラインで合同就職セミナーが開催された。
これは、兵庫県が主催し、地元金融機関のみなと銀行(本店:兵庫県神戸市)と、就職情報サイト「はりまっち」が運営するセミナーで、ワーク・ライフ・バランスに関する取り組みを行うと宣言している県内の企業3000社以上のなかから、兵庫県・連合兵庫・経営者協会の三者に表彰された企業・団体が集ったもの。全国初の試みだという今回の「兵庫県ワーク・ライフ・バランス表彰企業ばかりのWEB合同企業説明会」には、表彰企業139社(2021年12月末現在)のうち、48社が参加した。
午前中は、ワーク・ライフ・バランス表彰企業5社による学生参加型のパネルディスカッション「ホンネトーーク座談会」が開催された。座談会では、冒頭、「そもそものワーク・ライフ・バランスとは何か」についてクイズが出題され、参加した学生たちは投票機能を使いながら回答する様子も。その後、各企業の担当者が会社概要や事業内容、未来への展望などを説明。リクルートスーツに身を包んだ学生たちは、真剣な表情で話に聞き入っていた。
午後からは参加企業によるオンライン説明会が実施された。ランドセルの企画・製造・販売を行う株式会社セイバン(兵庫県たつの市)の経営管理部・榎本沙織さんは「弊社は社員同士がフラットにコミュニケーションを取ろうという意識を持ち、社長とも気軽に話せるくらい風通しが良い会社。ランドセルの製造販売以外にも海外でもバッグの販売をしていたり、保育事業を行うなどチャレンジを続けています」と、短い時間の中で同社の事業内容や魅力を説明していた。
他にも精密機械の製造などを行うサワダ精密株式会社(姫路市)は、「パワーポイント」に表示された「どの社員が一番若く見えるか」というクイズを皮切りに、若手社員である人財開発室・富田栞奈さんがざっくばらんに本音を語り、学生からの質問にも丁寧に答えていた。
同セミナーを運営したみなと銀行の担当者は、「今回の出展企業様はすべて兵庫県などからワーク・ライフ・バランス企業として表彰をされていますが、就職活動をされている学生様にとって、今後、末永く働き続けることのできる企業様と出会えたかと思います。将来、学生様にはぜひとも兵庫県内の企業に就職していただき、ひいては兵庫県の発展につながれば幸いです」と話した。
参加した学生は、「説明会では、詳しく事業内容などを知らなかった5つの企業の説明を聞きました。どの企業も働きやすさを重視されていて、これまで知らなかった企業でもいいところがたくさんあるのだと気づくことができました」(神戸学院大学・池田さん)。「将来はワーク・ライフ・バランスに関する取り組みをしている企業に就職したいと考えています。説明会では希望する条件にあった企業の話をまとめて聞けたので、充実した時間でした」(兵庫県立大学・中野さん)と感想を述べていた。