貨幣処理機大手「グローリー」(兵庫県姫路市)は14日、コインロッカー販売の子会社「グローリーサービス」(大阪市北区)の元社員が2009年~2022年2月の約13年にわたり、売上金など約21億5500万円を横領し、うち約17億円を競馬の馬券購入に使っていたと発表した。
グローリーは3月11日付で元社員を懲戒解雇し、業務上横領容疑での刑事告訴を検討している。
社内調査委員会の報告書によると、元社員は経理を担当。 売上金や保険料などを保管する金庫から現金を着服したり、子会社の預金を自身の口座へインターネットバンキングで計352回振り込んだりし、発覚を免れるため残高証明書や帳簿を改ざんするなどして隠ぺいしたという。元社員は横領を認め、約7000万円を返金した。
横領した金は馬券購入の他、飲食や遊興費に充てていたという。2020年にグローリーサービスの借入金が不自然に膨らんだことなどから不正が発覚し、2022年2月に社内調査委員会を設置していた。