兵庫県明石市議会で25日、水上バイクの危険行為に対し懲役刑を含む罰則を盛り込んだ条例案が採決され、全会一致で可決された。30日に公布、施行される。 市町村が懲役刑を盛り込む条例を制定するのは全国で初。
明石市では、大蔵海岸や林崎松江海岸など4か所に設ける「遊泳者安全区域」での危険行為を想定。これらの区域をブイで2重に囲み、遊泳者の安全を確保する。
具体的には、ブイを突破したうえで危険行為をした者を刑事告発の対象とするなど、これらの区域内での高速度や急回転といった危険行為への罰則として6か月以下の懲役、または、50万円以下の罰金を科す。
シーズンとなる5月の大型連休までに高性能の監視カメラを13台設置する見込みで、この条例に基づき、兵庫県警や海上保安庁が取り締まりを強化する体制を取る。
水上バイクをめぐっては、明石市の林崎・松江海岸での危険運転に対し2021年8月、泉房穂・明石市長が刑事告発し、3月22日、神戸海上保安部が殺人未遂、兵庫県水難防止条例違反両容疑で加古川市の介護職員の男(45)を書類送検した。