新型コロナウイルスに感染した兵庫県の齋藤元彦知事が28日、公務に復帰した。記者団の取材に応じた齋藤知事は、関係機関に迷惑をかけたことを陳謝するとともに、自身が感染したことで「コロナは誰でも感染すると実感した」と話した。その上で県民に感染対策の徹底と3回目を含めたワクチンの接種を呼び掛けた。
齋藤知事は、感染3日目までは、38度台の発熱や咳、頭痛の症状があり、4日目以降に快方に向かったという。インフルエンザのように特効薬はないので、解熱剤を飲んでしのいでいたと話した。この間の公務については「できる範囲でやっていた」といい、3日目までは話すことは難しく、メールのやり取りなどで指示などを出し、4日目以降はリモートや電話で対応をしていたという。斎藤知事は、「リスクの高い行動は避けるなど感染対策をしてきたが、感染した。コロナは誰でも感染する。まん延防止等重点措置は解除されたが、新規感染者1,000人前後の日が続いていて、年度末、新年度と人の動く時期が続く。感染対策を徹底するとともにワクチンの接種もお願いしたい」と話した。
まん延防止措置解除後も県民に求めている、「4人以内、2時間までの会食」の要請も4月いっぱいは必要という認識を示し、大型連休もあるので状況を見ながら判断するとした。また、「療養中にたくさんのあたたかいメッセージが寄せられお礼を言いたい」とする一方で、SNSなどで誹謗中傷ともとれるコメントがあったことも事実とした。齋藤知事は自身に寄せられたコメントについて「誹謗中傷に当たるのか、許されるのかどうかなど県弁護士会に聞いてみたい」とした。